共有サーバー本当に大丈夫?選ぶべきサーバーの種類とその理由
運用
2023年8月25日
何気なく、初期費用や維持費が安いという理由で共有のレンタルサーバーを選んでいませんか?
この記事では、企業のウェブ担当者に向けて「本当に共有サーバーで良いのか?」という疑問を提起します。共有サーバーが低コストで提供される背景には明確な理由があり、その理由を解説し、最適なサーバー選びの参考にしていただくための情報をお届けします。
目次
共有サーバーが安い理由
現在、安いものだと500円〜利用できる共有サーバーは、一般的にレンタルサーバーとして知られています。
その安さの理由は、共有サーバーでは多くのユーザーやウェブサイトが同じサーバー上のリソース(CPU、メモリ、ストレージなど)を共有しています。このため、1つのサーバーのコストを多くのユーザーで分散させることができ、ユーザーごとのコストが低くなります。
さらに、多くの共有サーバーでは、特定のソフトウェアのバージョンが統一されています。これにより、サーバーのメンテナンスが効率的に行え、コストを削減できます。
これらの理由から、共有サーバーはコスト効率が非常に良いと言えます。しかし、その利点と引き換えに、パフォーマンスやセキュリティの問題が生じる可能性があるため、使用する際には注意が必要です。
共有サーバーの問題点
「共有サーバーが安い理由」で触れた利点が、そのままデメリット、すなわち問題点として現れます。
パフォーマンスの問題点
多くのウェブサイトが同じサーバー上のリソース(CPU、メモリ、ストレージ)を共有しているため、他のウェブサイトが大量のリソースを消費すると、自分のウェブサイトのパフォーマンスが低下する可能性があります。特に、他のウェブサイトが大量のアクセスを受け取る場合、サーバー全体の応答速度が低下することが考えられます。
セキュリティの問題
セキュリティは非常に重要です。共有サーバー上で多くのウェブサイトが同じサーバーを共有しているため、他のウェブサイトのセキュリティ脆弱性が、自分のウェブサイトの安全性に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、他のウェブサイトがセキュリティの脆弱性を持っていると、その脆弱性を悪用した攻撃者がサーバー全体にアクセスするリスクが高まります。このような場合、他のウェブサイトの脆弱性が原因で、自分のウェブサイトも攻撃の対象となるか、またはデータが漏洩する危険性が考えられます。
これらの問題点を踏まえ、ウェブサイトの規模や目的に応じて、最適なサーバーの選択が必要です。
サーバーにはどんな種類があるのか
サーバーの種類や特性によって、パフォーマンスや拡張性などの面で大きな違いがあります。では、主なサーバーの種類とは何でしょうか。
専用サーバー
専用サーバーは、その名の通り一つの組織やウェブサイト専用のサーバーです。他のユーザーやウェブサイトとリソースを共有することなく、全てのリソースを独占できるため、高いパフォーマンスとセキュリティを実現できます。
VPS(Virtual Private Server)
VPSは、一つの物理的なサーバーを複数の仮想サーバーに分割して利用する方式です。各VPSは独立したリソースを持ち、他のVPSの影響を受けにくいため、安定したパフォーマンスを期待できます。
クラウドサーバー
クラウドサーバーは、複数のサーバーが連携して動作する形式のサーバーです。必要に応じてリソースを追加・減少させることができ、柔軟な拡張性が魅力です。また、障害が発生した場合でも迅速に復旧することが可能です。
これら3つのサーバーは共有サーバーよりコストは高いものの、その価格はパフォーマンスとセキュリティの向上に見合います。専用サーバー、VPS、クラウドサーバーは安定した動作を提供し、カスタマイズの自由度が高いです。
ただし、これらのサーバーはOSのアップデートやセキュリティ対策などのメンテナンスがユーザー側で必要となります。これは、技術的な知識や経験を持たない方には難易度が高く、適切な運用や管理が難しい場合があります。
しかし、技術的な知識や経験を持たない方や、サーバー管理に多くの時間を割けない方でも、高いパフォーマンスとセキュリティを求める場合は、マネージドサーバーがおすすめです。
マネージドサーバーは、共有サーバーの手軽さと専用サーバーの機能を併せ持つサービスで、サーバーの基本的なメンテナンスや管理をサーバー会社が代わりに行ってくれます。これにより、ユーザーはサーバーの運用に関する専門的な知識を持たなくても、安心して高性能なサーバー環境を利用することができます。