初期費用無しのウェブサイト制作
HOWTO
2016年12月20日
昨日、ウェブサイト制作のお問い合わせがあり、岐阜まで打ち合わせに行って来ました。
その際、ヒアリングする中で、「初期費用無しのウェブサイト制作会社から提案があったが、実際どうなのか?」という質問がありました。
一時期そういう制作会社がドッと増えたことがありました。実際は月々の支払の契約を交わすので、支払う額は通常より多く払わされているケースも多いのですが、、。
さておき、その時期に弊社への相談で多かったのは、「作ったはいいが更新も出来ずに困っている」とか「毎月の支払いを途中解約して新しく作り直したい」というもの。。
更新が出来ないお客さんはサーバを自社で契約しておち、サーバに接続し自身で更新できるようになっているが、そもそも更新の仕方が分からない。もしくは、どこのサーバに契約しているのかが分からず、調べ方も分からないというケースが多くありました。
また、途中解約できるのかという相談は、まぁ、本来は契約先の制作会社さんに問い合わせするのが普通なんでしょうけど、案の定、契約期間内の解約は出来ないという返事をもらったがどうしようかというケースが多かったです。
どちらも、弊社で解決は出来ないので、なんともしょうがなく、相談頂いた方の不満を聞いてあげることしかできない状態です。。
弊社では、この手の契約でトラブルが起きないよう、初期のヒアリングの際に2点アドバイスさせていただいてます。
1点目は最終的な支払い総額がいくらになるかをちゃんと提示してもらうことです。これは毎月の支払額と契約期間が分かれば計算できることですね。月額がそこまで高くないと、気にせず契約してしまっているケースが多いようですが、当然注意が必要です。
大体多いケースが月額2万円で5年契約とか1万円で7年とかが多かったと思います。前者では総額120万円。後者で84万円となります。
まだ、この金額なら良心的かもしれませんが、150万円以上の契約をしている方も多くみえました。その場合大体、ウェブサイトのクオリティとして金額相応と思えるサイトは私の主観ですが、ほぼありませんでした。
ホームページに各社統一した標準価格があるわけではないので一概に言えませんが、一般的なコーポレートサイトに必要なボリュームで考えた場合、1人の制作者が1日8時間仕事をするとして、人日単価が5万円と設定した場合、デザインやコーディング作業で最低10日かけても、単純に50万円という具合になります。ざっくり計算しても、初期費用が無料のケースよりも結果的には安く済む可能性のが高いです。
当然、初期費用に充てる予算がないため、仕方なく月額プランを契約されてしまう方も居るでしょう。ただ、そういう場合でも予算に応じた提案をしてくれる制作会社さんは居ると思いますので、根気よく制作会社さんに相談して、安易に初期費用無料プランを選ばないようにしたいものです。
2点目は、ウェブサイトの寿命は長くないということです。契約を5年もしてしまうと、その間にサイトの見た目や機能も1年も経てば確実に劣化してしまいます。皆さんが携帯を買い換えたくなるのと同じく、ウェブサイトも驚く速さでバージョンアップが進み数年前に作ったサイトも他のサイトと比べて見劣りしてしまうことは多々あります。
ですから、ウェブサイトはいつでも自由に可変できるような状況を保っておくのは重要なことです。大きくリニューアルはせずとも、情報の更新や、バージョンアップへの対応などは必ず行っていかなくてはいけなくなりませんので。。
もちろん初期費用無しの月額プランでもしっかり制作されている制作会社さんもあると思いますので一概にはすべてダメとは言えませんが、個人的には、ウェブサイトの契約方法として、初期費用無しの月額プランはウェブ性質、運用の特性上、全く不向きであるとは思っています。。