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ノーコードツールで本当にWEB制作のプロは不要なのか?

WEB動向考察

2024年5月23日

ノーコード

ノーコードのWEB制作ツールが広く普及し、誰でも手軽にWEBサイトを構築できるようになりました。初期コストを抑え、素早くWEBサイトを立ち上げられるこれらのツールは、WEBサイトを持つ敷居が低くなり、多くの人々にとって魅力的な選択肢となっています。ただ、ノーコードツールがあれば今後、WEB制作会社は不要になってくるのか考えてみます。

ノーコードツールの限界と現実

有名どころのWEB制作のノーコードツールには以下のようなサービスがあります。

スクエアスペース
WIX
Jimdo

ノーコードツールは多くの方が簡単にある程度クオリティを担保させるためいくつかの制約が伴います。例えば、高度な検索機能やABテストのようなマーケティングツールの不足など、今後WEBサイトをメインに色々なことがやりたい場合に、できなといった障壁が出る可能性があります。また、全てが一つのプラットフォームに依存することで、そのプラットフォームがダウンや閉鎖するとWEBサイト全体が機能しなくなるリスクもあります。

デザインとUX(ユーザーエクスペリエンス)の問題

たとえ優秀なノーコードツールを使用しても、初心者がWEBサイトのデザインやUX(ユーザーエクスペリエンス)に配慮してサイトを構築するには限界があります。たとえば、配色、コンテンツの配置、情報の設計など、専門的な知識がなければ、戦略的な動線を作り出すことが難しく、結果として「素人感」が出てしまうことがあります。これはサイトのブランドイメージやUXに直接影響を与えるため、重要な事柄になります。

ツールの操作に関して

やりたい機能が実際にノーコードツールで実現できたとしても、使い手のリテラシーによっては、操作方法が難しいと感じるかもしれません。例えば独自ドメインを設定する機能が備わっているが、そもそもノーコードツールを利用するユーザーは専門用語だったり、独自ドメインでサイトが表示される仕組みを理解していない可能性があるので、うまく設定ができず、挫折をしてしまうかもしれません。

さらに、多くのノーコードサービスでは低価格で提供しているため、対面や電話によるサポートが限られていることも障壁のひとつです。

なぜWEB制作のプロが依然として必要なのか

これらの制約を考えると、ノーコードツールはとりあえずWEBサイトが欲しいユーザーには適していますが、サイト上で思い描いたことを実現したいと思ったとき、ノーコードツールでは限界を感じます。その場合、WEB制作のプロフェッショナルの知識とスキルが必要です。私たちは、システムの開発だったり、サーバー機能の拡張、高度なマーケティング戦略の実施といった、ノーコードツールだけでは対応が難しい部分を補います。

仮にノーコードツールを使う場合でも、ローンチまでの作業(設計、制作)は制作会社が行い、ローンチ後の運用はお客様が行う方法も一つの手法です。

結論と将来の可能性

結局のところ、ノーコードツールはある段階まで有効ですが、より高度な機能やカスタマイズが必要になった時、WEB制作のプロフェッショナル(制作会社)の役割は非常に重要です。

しかし、現状のノーコードツールにはいくつかの課題がありますが、これらは技術の進化と共にいずれ解消される可能性があります。プラットフォームの進化に伴い、より柔軟で強力な機能が組み込まれ、ユーザーサポートも改善されることで、ノーコードツールの限界を超えることが期待されます。

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