なぜGoogleは検索結果の連続スクロールを廃止したのか!SEOはどうなる?
WEB動向考察
2024年7月17日
Googleがモバイル検索で2021年10月に、デスクトップ検索で2022年12月に導入された連続スクロールを廃止することが報じられています。デスクトップ版ではすでに連続スクロールが停止され、モバイル版も近いうちに廃止される予定です。私は個人的に連続スクロールの使い勝手の良さとUIの優れた設計を高く評価しており、この廃止が気になるところです。ではなぜこのタイミングで連続スクロールを廃止したのか、またSEOにどのような影響がでるのか考察します。
目次
連続スクロールとは
連続スクロールとは、ユーザーが検索結果のページを最後までスクロールすると、新しいページが自動的に読み込まれる機能です。
こちらが連続スクロールの動きです。(SP版)
PCではすでにページネーションが表示されています。
Googleの見解
Google によると、この変更は、ユーザーが明示的に要求していない結果を自動的に読み込むのではなく、より多くの検索でより速く検索結果を提供するためだという。より多くの結果を自動的に読み込むことで、検索の満足度が大幅に向上したわけではないとも、Google は述べている。
Search Engine Land
詳細はSearch Engine Landの記事
https://searchengineland.com/google-dropping-continuous-scroll-in-search-results-443529
広告収入の増加の仕組み
上記で述べたようにGoogleの見解としては、ユーザーファーストの意見になっていますが、本当にそれだけなのか?うがった見方にはなりますが、実は広告掲載のスペースを増やしたかった目的が見え隠れする気がします。
具体的には、ページネーションによってユーザーは各検索結果をページ単位で閲覧するため、新たなページにアクセスする度に新しい広告が表示されます。これは、ユーザーが多くの検索結果調べるほど、多くのページを訪れることになり、それに比例して広告の表示回数も増え、Googleの広告収入を増加させることができます。よってただ単にUXの改善ではなく、収益増加の目的もあるんじゃないかなと感じます。
SEO的には今後どうなるのか?
この変更がSEOに与える影響は確実にあると思います。連続スクロールのときは、ユーザーは長いリストをスムーズにスクロールして情報を取得できましたが、ページネーションへの変更により、ユーザーは各ページで、さらに「次へ」をクリックするワンアクションが必要となります。これにより、検索結果の初めの数ページがさらに重要になり、特に1ページ目に表示されることの重要性が増します。
考察まとめ
Googleが連続スクロールを廃止した理由と、それが広告収入およびSEO戦略に与える影響について解説しました。Googleはユーザー体験を向上させると主張していますが、同時にページネーションによる広告表示の機会増加から得られる収益の向上も無視できません。
SEOに関しては、ページネーションの導入により、検索結果の初めの数ページ、特に1ページ目の最適化がさらに重要になっています。