ChatGPTのプラグイン「SEO.app」はホントにSEO対策に使えるのか試した結果…
AI
2023年8月21日
サイト運用をしていて、気になるのがSEO対策!最近ではAIを活用して記事を書く方が増えていると思います。
そこで、今回SEO対策に特化した「SEO.app」プラグインは実際に使えるのか!?試してみます。
目次
ChatGPT「SEO.app」プラグインとは
「SEO.app」プラグインは、ChatGPTに組み込まれたツールで、SEO(検索エンジン最適化)に関連するタスクをサポートするプラグインです。
ChatGPT「SEO.pp」のインストール方法
まずはじめに、ChatGPTのプラグインを使用するには現状有料プランのChatGPT Plusに入っている必要があります。
ブラウザでChatGPTにアクセスし、新規のチャットを開きます。「No plugins enabled」をクリックし「Plugin store」へ移動。
ストアーに移動後、検索窓に「SEO.app」を入力します。
次に、検索候補で「SEO.app」がヒットしますので、「Install」をクリック
インストールが終了すると「SEO.app」へのログインを促されます。私の場合、アカウントを持っていなかったので、GoogleのOAuthにてログインしました。
最後に、プライバシーポリシーに同意し準備完了です。
インストール、「SEO.app」へのログインが完了するとチャット画面にある「No plugins enabled」をクリックすると、「SEO.app」がありますので、チェックを付けてください。
インストールが終わりましたが一体「SEO.app」はどのように使用すればいいのでしょうか?
次の章では使い方について説明します。
ChatGPT「SEO.pp」の使い方
「SEO.app」には以下の3つの機能があります。
writeOptimizedForSEO | ユーザーが指定したキーワードを最適化するための記事を作成または再作成します。この機能は、記事のトピック、エンティティ、感情、長さなどのSEOインサイトを提供します。 |
writeNewForSEOFromURL | 最大3つのURLソースから新しい記事を作成します。この機能は、トピック、感情、事実、SEOルールなどのインサイトを提供して、新しい記事を作成するのに役立ちます。 |
rewriteForSEOFromURL | 既存の記事を、ユーザーが提供した単一のURLに基づいてSEOのために最適化します。この機能は、記事のトピック、エンティティ、感情などのインサイトを提供して、記事を再作成するのに役立ちます。 |
使い方は必要なパラメーターをコード形式でプロンプトに入れて送信するだけです。
実はコード形式でなくても、自然言語で送信することもできますが、まずは基本系のコードからお伝えします。
次に「writeOptimizedForSEO」「writeNewForSEOFromURL」「rewriteForSEOFromURL」のそれぞれの使い方の例をみていきましょう。
writeOptimizedForSEOの使い方
パラメーターには必要なパラメーターとオプションのパラメーターがあります。
必要なパラメーター
keyphrase | 最適化したいキーワードやフレーズを指定します。 |
_context | ユーザーのリクエストを100語以内で要約したもの。 |
オプションのパラメーター
lang | 記事の言語を指定するための2文字のISO 639-2言語フォーマット(例: “ja” for Japanese)。 |
country | 記事がターゲットとする国を指定するための2文字のISO国コード(例: “JP” for Japan)。 |
location | 記事がターゲットとする特定の場所の正式名称。 |
上記の表を見ても、いまいちピンとこないかもしれません。
そこで、サンプルとして以下の内容を「SEO.app」に聞く方法をお伝えします。
名古屋の観光スポット”というキーワードで、名古屋市内の観光スポットに関する記事を作成するためのリクエストの例です。
SEO.writeOptimizedForSEO({
keyphrase: "名古屋の観光スポット",
_context: "名古屋市内の人気の観光スポットに関する記事を作成したい",
lang: "ja", // 記事の言語を日本語に指定
country: "JP", // 記事がターゲットとする国を日本に指定
location: "名古屋" // 記事がターゲットとする場所を名古屋に指定
})
では実際に上記のプロンプトを送信してみましょう!
こちらが「SEO.app」が書き上げた記事です。通常のChatGPT(プラグイン無し)では2021年9月までの情報しかありませんが、「SEO.app」が作った記事のタイトルをみると「名古屋の観光スポット:2023年のおすすめ10選」と2023年となっている!!!
だが、よくよく書かれた記事をみると、どれもChatGPTが持っている情報の2021年9月以前からあるスポットです。
ただし、この1例だけでは判断するいは時期尚早なので、次はもう少しピンポイントで書いてもらうことに。
SEO.writeOptimizedForSEO({
keyphrase: "名古屋大須の新規出店グルメ2023",
_context: "名古屋市中区大須に2023年に新規出店した人気の最新グルメ関する記事を作成したい",
lang: "ja",
country: "JP",
location: "名古屋"
})
こちらが、「名古屋大須の新規出店グルメ2023」の記事ですが、どれも実在しない店舗が出てきました。
やはりコア部分はChatGPTなので、「SEO.app」も2021年9月までの情報がベースになるんですね。
これまでコードによるプロンプトの書き方をお伝えしましたが、よりシンプルに自然言語での書き方は、「名古屋大須の新規出店グルメ2023」を例にすると以下のとおりです。
私は「名古屋の観光スポット」というキーフレーズで、名古屋市内の人気の観光スポットに関する記事を作成したいと考えています。記事の言語は日本語で、ターゲットとする国は日本、特に名古屋をターゲットとしたいです。この情報をもとに、SEOに最適化された記事の提案をしてください。
writeNewForSEOFromURLの使い方
最大3つのURLソースから新しい記事を作成する「writeNewForSEOFromURL」。
通常ChatGPTでは直接ウェブページの内容を読むことができないのでどんな結果になるか楽しみですね。
今回サンプルに使用するのはGoogle検索「SEO対策」で表示された上位2件のサイトを使って、新しい記事を作ってもらいます。
SEO.writeNewForSEOFromURL({
url1: "https://www.willgate.co.jp/promonista/seo-how-to-start-it/", // 主要なソースとなるURL
url2: "https://seolaboratory.jp/91744/", // 2つ目のソースとして使用するURL(オプション)
keyphrase: "SEO対策", // 最適化したいキーワードやフレーズ(オプション)
_context: "SEO対策の方法に関する新しい記事を作成したい", // ユーザーのリクエストの要約
lang: "ja", // 記事の言語(オプション)
country: "JP" // 記事がターゲットとする国(オプション)
})
こちらが出力結果です。
「SEO.app」の出力結果を見てみると、指定した2サイトと比べるとかなり情報量が少ないです。
オリジナルの2サイトは15,000〜20,000文字で構成されていますが、「SEO.app」は約1,300文字と1/10以下となりました。記事の内容自体は間違ってないですが、あまりにも要約されすぎている感があります。
rewriteForSEOFromURLの使い方
最後は既存の記事をリライトしてくれる、「rewriteForSEOFromURL」を試してみます。
ソース元は先日、私が書いた「WordPressプラグインの落とし穴5選」をリライトしてもらいます。
SEO.rewriteForSEOFromURL({
url: "https://www.weblic.co.jp/wordpressプラグインの落とし穴5選/", // リライトする記事のURL
keyphrase: "WordPress プラグイン 使わない", // 最適化したいキーワードやフレーズ(オプション)
_context: "この記事をSEOに最適化してリライトしたい", // ユーザーのリクエストの要約
lang: "ja", // 記事の言語(オプション)
country: "JP" // 記事がターゲットとする国(オプション)
})
こちらが出力結果です。
リライトの内容も「writeNewForSEOFromURL」と同様出力される文字数は約800文字と、オリジナルの2,400文字の1/3となりました。
こちらも内容は間違っていませんが、かなりコンパクトにまとめられている印象です。
今回「SEO.app」を使ってみた第一印象は、SEO対策で使えるほどの精度が無いと感じた。